本プロジェクトは虎ノ門二丁目地区の再開発計画の一貫として計画された「虎の門病院」の移転計画です。
虎ノ門エリアは、中央官庁や各国大使館、外国企業が集積する国際色豊かな地域であり、この都心の限られた敷地を一体的かつ段階的に整備することで、病院機能を継続したまま施設を更新し、この国際都市の医療の要となる819床の大規模高層病院を実現しました。
国際化をめざす病院として和の趣きをもつ繊細な縦リブのプレキャストコンクリート板を外装に採用し、日射制御による環境配慮やファサードの分節化を行い都市景観に対して配慮を行っています。
超高層病院にとって重要な縦動線の計画については、3層に積層した外来フロアをエスカレーターで接続し、職員用と患者用のエレベーターを完全に分離する計画としました。病棟階への患者用エレベーターは9階を乗換階とし、セキュリティゲートとコンビニ、美容室などの利便施設を設けることで、入院患者さんのセキュリティを向上させつつ、快適性を高めています。
再開発地区全体の防災対応力強化のため、通常時に地域冷暖房施設(DHC)から冷水と蒸気の供給を受ける一方で、災害時には、病院の非常発電機から、DHCと病院の両方への電力供給を図るなど地域に寄り添った計画としています。
虎の門病院ホームページ(
https://toranomon.kkr.or.jp/)