市民の健康と安全をまもり、施設と地球環境の持続可能性を目指ざして
千葉市美浜区の既存施設を移転するためのプロジェクトである。施設では主に理化学(残留農薬、添加物)、環境(水質、大気)、微生物(細菌、ウィルス)に関する試験検査と調査研究が行われ、市民の健康、安全・安心の確保に貢献している。バイオハザード対策、有害物質対策、空気清浄度の3つの施設基本機能確保に加え、フレキシビリティ・更新性、環境共生、長寿命化の3つをコンセプトとしている。バルコニー面のスチール亜鉛めっきルーバーは、検査を継続しながら改修や更新を可能にする設備シャフトの目隠しであり、コンセプトが顕在化しファサードの大きな特徴になっている。一方で、人にやさしい施設を目指し、バリアフリーの強化、彩りのあるインテリア色彩計画、明るく開放的なリフレッシュスペース等の職員スペースの確保を行っている。シンプルな施設ではあるが、市の方々の強い想いをかたちにするために、設計・作業所職員はじめとするJV関係者全員が、設計・工事期間計21箇月絶えず頭を捻りに捻って知恵を出し続けた努力のたまものであり、非常に強く印象に残るプロジェクトであった。
OUTLINE概要
- 所在地
- 千葉県千葉市若葉区
- 設計・監理
- 戸田 ・ 新日本建設共同企業体
- 施工
- 戸田 ・ 新日本建設共同企業体
- 竣工年月
- 2023年5月
- 構造
- RC造
- 規模
- 地上3階
- 延床面積
- 4345.88m2
- 基本設計
- 株式会社 長大