人形文化を発信し、その魅力や奥深さを広く国内外に伝える博物館
本施設は、人形のまち岩槻の人形文化の保存・継承を目的とし、周囲の歴史・文化施設を含めた地域の観光ルートの中核をなす施設として回遊性の向上に寄与し、地域活性化の一翼を担うものとして計画された。周囲に伝統的な街並みが残る計画地の特性を考慮し、建物形状は伝統的な建物をイメージさせる大きな勾配屋根をもったデザインを採用、建物を分節化することで、周囲の住宅地のボリューム感にも調和するよう配慮している。建物周囲には深い軒庇と、そこに一体的に連続するキャノピーを設け、来館者をやさしく迎え入れ、建物への日射を遮るとともに地域の通り抜けルートとしての機能も確保している。仕上については、瓦屋根、本実型枠コンクリート、床の天然石や天然木の天井ルーバー、無垢材フローリングなど、自然の風合いやぬくもりが感じられる素材を採用し、落ち着きの感じられる居心地の良い空間となるよう計画している。
OUTLINE概要
- 所在地
- 埼玉県さいたま市
- 設計・監理
- 基本設計:東畑建築事務所
実施設計:戸田建設株式会社関東支店
一級建築士事務所
監理 :さいたま市岩槻人形博物館開設準備室
- 施工
- 戸田建設株式会社 関東支店
松永建設JV
- 竣工年月
- 2019年2月
- 構造
- 鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造
- 規模
- 地上1階
- 延床面積
- 2,153㎡