次世代技術を盛り込んだZEBを超えたカーボンマイナス建築
省エネルギー技術の検証を終えた環境技術実証棟を改修し、ライフサイクルにおいて、カーボンニュートラルを超えた「カーボンマイナス」とする取組である。
ZEBの考えをさらに超える環境配慮とし、エネルギーだけではなく、施工時や運用を含めた建物ライフサイクルにおけるCO2排出量に比べ、創エネルギーによるCO2削減効果に緑化や木質材料の利用による吸収・固定化効果などを加えたCO2排出抑制量を大きくして、CO2収支マイナスを目指す。
特徴となる外観は、木ルーバーと縦棒鋼で構成された基盤に、プランターを組み込んだユニット化された壁面緑化を建物四周に配置。また、伐採された既存樹木の木チップを練り込んだ木ルーバー、現地在来種による緑化等を採用した。
空気が天井面を伝うコアンダ効果をシミュレーションで検証し、視覚的にもインパクトがある天井形状を考案。取り込んだ空気をトップライトより最適に換気できる計画とした。
その他にも、バイオフィリックデザインやオープンループ方式の井水熱源利用、新開発したセミアクティブオイルダンパーへの盛替え(将来工事)など、次世代技術に積極的に挑戦したPJである。
OUTLINE概要
- 所在地
- 茨城県つくば市
- 設計・監理
- 戸田建設 一級建築士事務所・
戸田建設 関東支店 一級建築士事務所
- 施工
- 戸田建設 関東支店
- 竣工年月
- 2021年5月
- 構造
- RC造(免震構造)
- 規模
- 地上2階
- 延床面積
- 674.38m²