住宅地に建つ精神科病院の増築計画
千葉県船橋市の住宅地に位置する精神科病院の病棟増築の計画。増築棟は1階駐車場および放射線検査部門、2階精神療養病棟60床、3階精神科救急病棟48床で構成されている。病棟は口の字型平面形で、高い個室率の確保、スタッフ看護動線の短縮、病棟内の死角を極力減らすことに留意した計画としている。病棟の中心となる食堂談話室を中庭に面して配置し、住宅地においても近隣住民と患者さんの視線が交錯しない計画とし、日中カーテンを開け放し、明るい空間を確保することを意図している。また中庭に面する開口部においても、バルコニー付きフルハイト窓、天井高さを抑えた腰窓など、場所により変化をつけることで患者さんが各々の居場所を選べるように配慮している。
増築棟の外観はタイル貼り横連窓の既存棟のファサードデザインを踏襲することにより、既存棟との一体感を演出している。将来対応として、1階駐車場部分の増築を想定した建築的配慮や既存棟の設備のリプレイススペースの確保等をおこなっている。
OUTLINE概要
- 所在地
- 千葉県船橋市
- 設計・監理
- 戸田建設 千葉支店 一級建築士事務所
- 施工
- 戸田建設・京成建設共同企業体
- 竣工年月
- 2021年3月
- 構造
- RC造
- 規模
- 地上3階/棟屋1階
- 延床面積
- 4,197.91m²